グラクソ・スミスクライン ポール社長と「RSウイルスワクチン」について対談しました

2023年11月20日にグラクソ・スミスクライン社のポール社長が日本初の「RSワクチン」承認取得のご案内と、呼吸器専門医としての意見を伺いに当クリニックへ訪問されました。

内容RSウイルスワクチンについて
詳細日本でRSウイスルワクチンが承認される事による印象を伺う

RSウィルスとは?

RSウイルス感染症は、RSウイルスの感染によって引き起こされる呼吸器感染症です。
RSウイルスは、一般的には乳幼児の呼吸器感染症の原因ウイルスとして知られています。その一方で、高齢者や基礎疾患のある成人においても、RSウイルスは、肺炎などを引き起こすこともあります。

高齢者、喘息、COPD、心疾患などの慢性の基礎疾患がある人、免疫機能が低下している人の場合、RSウイルスに感染した場合は、肺炎などを引き起こすこともありますので注意が必要です。

引用元
RSウィルス.jp

ポール社長

まずはRSウイルスについて、一般的な認識はどうかをお聞きしたいです。
乳幼児だけでなく高齢者への感染による重症化が危惧される呼吸器感染症の原因ウイルスの1つという認識が、一般的にあるものなのでしょうか?院長先生のご意見を伺いたいです。

院長

高齢者のRSウイルスに関しては、現状日本では検査もされていないため、認知度が低くあまり知られていないですね。啓発活動や医療機関の説明を通して認識を高める必要があると思います。

ポール社長

RSウイルス感染は基礎疾患によっては、肺炎など重症化リスクがありますが、その点についてはいかがでしょうか?

院長

ワクチンの接種対象は呼吸器系疾患や心疾患などの重症化リスクの高い疾患をもつ患者様で、感染すると治療薬もないため、優先的に接種推奨すべきと考えます。自由診療でもあるため、価格とのバランスも重要ですが、感染した時のリスクをも考えて、予防の必要性を検討すべきですね。

ポール社長

貴院では、ワクチンは誰がどのように接種されているのでしょう?

院長

ワクチンを推奨する際の院内フローは、まずドクターから接種を推奨し、接種意向がある場合は、スタッフが対応します。また、ソーシャルワーカーもいるので、スムーズに説明できるよう役割分担と資料なども準備して工夫をしています。

ポール社長

来年発売予定のRSウイルスワクチンは不活化ワクチンで、1回の接種で予防効果は約90%あります。効果持続期間はまだ試験期間が不十分のため、十分なデータがありませんが、試験結果が揃えば公表されると思います。
副反応も注射部位疼痛など比較的みられやすいものがありますので、かかりつけの先生と相談を十分に行う必要がありますよね。

院長

価格との相談になりますが、RSウイルスのことを知らない人が多いと思うので、肺炎予防のひとつとして接種をした方が良い基礎疾患をもつ人などには、感染リスクの話やワクチンのことを紹介してみたいと思っています。

今回日本初の「RSワクチンの承認」という事で、直接質問できる貴重な機会でした。

RSウイルスという認知は一般的にはまだまだです。しかし、感染すると治療薬もないのが現状です。ですので、ワクチンの重要性も今後は視野に入れて行きたいと思っております。

今回、直接お話できる機会をいただき、価格や効果持続時間についての質問や、疾患啓発についての要望を伝えることが出来ました。
また今後も情報がアップデートした場合、お伝えいただけるようにお願いしました。

当クリニックでも呼吸器科の専門医としてあらゆる患者様のリスクを考え、今後も幅広い情報を収集できるように努めて参ります。

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