新型コロナウィルスワクチン接種・インフルエンザワクチン接種のメリットとデメリット

今夏は猛暑に加えてコロナ感染も拡大し、皆さんは体調管理が大変だったのではないでしょうか?
少し冷たい風が吹き出すと今度はコロナとインフルエンザが流行りだします。その二つを予防するのに有効なのがワクチン接種です。今回はこの二つのワクチンの効果と副反応ついて解説します。

・新型コロナワクチン

新型コロナワクチンはメリット(有効性)がデメリット(リスク)より大きいため、接種が推奨されています。

メリット

  • あなたの健康や、友人・家族を守ることができます。
  • 安全で安心感のある生活を取り戻すことができます。
  • 多くの方の接種により、重症者や志望者を減らし医療機関の負担を減らすことが期待されます
  • 変異ウィルスが誕生する確率を減らすことができます。

デメリット

  • ワクチン接種後に副反応が生じることがあります。
  • ワクチン接種後に、ごくまれに心筋炎を発症した事例が報告されています。

ワクチン接種後の副反応

新型コロナワクチンは、非常に高い効果があります。一方で、接種後に体内に免疫ができる過程で、接種部位の痛み、発熱、倦怠感、頭痛、筋肉や関節の痛み、寒気、下痢等の症状があります。

若い方の方が、高齢の方より頻度が高い傾向にあるようですが、ほとんどが2~3日以内に回復しています。
当院ではコナミティ(ファイザー社)を使用します。

コナミティ添付文書、COVID-19ワクチンモデルナ添付文書より

ワクチン接種後の心筋炎・心膜炎

新型コロナワクチンの1・2回目接種後については、ごくまれではあるものの、10代・20代の男性でより多くの心筋炎や心膜炎を疑う事例が報告されています。

ワクチン接種後4日程度の間に胸の痛み、動機、息切れ、むくみなどの症状が見られた場合は、速やかに医療機関を受診して、ワクチンを受けたことを伝えてください。

心筋炎・心膜炎と診断された場合は、一般的には入院が必要となりますが、多くは安静によって自然回復します。 

新型コロナワクチンは、発症予防効果などの接種のメリットが、副反応などのデメリットよりも大きいことが確認されております。
しかしながら、ワクチン接種は、あくまでご本人の意思に基づき受けていただくものですので、ご本人が納得したうえで、接種をご判断ください。

次にインフルエンザワクチン接種について解説します。

・インフルエンザワクチン

インフルエンザワクチンを受けても発症を完全に防げるわけではありません。しかしながら、いくつかの点においてワクチンの有効性は実証されています。

メリット

  • 重症化と死亡率を下げる。
  • 感染拡大を防ぐ。
  • あなたの健康や、友人・家族を守ることができます。

デメリット

  • ワクチン接種後に副反応が生じることがあります。
  • ワクチン接種後に、ごくまれにギランバレー症候群や急性脳症を発症した事例が報告されています。

ワクチン接種後の効果

重症化・死亡率を下げる

インフルエンザワクチンのメリットの一つ目は、重症化の可能性と死亡率を下げることができるという点です。
高齢者でワクチンを接種した時と接種していない時を比較すると、入院する率を約1/2~1/3にまで下げることができ、死亡率は1/5まで下がったと報告されています。

感染拡大を防ぐ

インフルエンザワクチン接種の重要なメリットのもう一つは、感染の拡大を抑制することです。65歳未満の人々において、ワクチン接種による発病予防効果は70%~90%とされています。ワクチン接種が完全に感染を防ぐわけではありませんが、予防効果が確認されていることは明らかです。

あなたの健康や、友人・家族を守ることができる

もし1人がインフルエンザにかからなければ、その周囲の人々を守ることができます。特に、幼児や高齢者、基礎疾患を抱える方々など、インフルエンザによって重症化するリスクのある家族がいる場合は、ワクチン接種を積極的に検討することが重要です。

ワクチン接種後の副反応

ワクチンの接種後、接種した部位に赤みや腫れ、痛みなどの副反応は接種した方の10%~20%にみられます。
全身反応としては、発熱、頭痛、寒気(悪寒)、だるさ(倦怠感)などが接種者の5~10%に起こります。いずれも通常3~5日でなくなりますが、5日以上続く症状があるときには医療機関を受診してください。

また、まれに重篤なアレルギー反応をおこすことがあり、強いかゆみ、息苦しさを感じることもあります。
さらに、非常に稀ではありますが、インフルエンザワクチン接種後の重い副反応としてギランバレー症候群や急性脳症、急性脊椎炎、けいれん発作、喘息発作などが報告されています。

インフルエンザワクチン接種後の注意

インフルエンザワクチンは卵白で培養されるため、まれにアレルギーを起こす方がいます。そのため、インフルエンザワクチンを受けた後、15分~30分間の観察時間が設けられています。接種を受けた場所で必ず待機し、異常がないことを確認してください。異常があったときはすぐに申告して、治療を受けるようにしましょう。

ワクチン接種後には、発熱や頭痛、倦怠感といった副反応が見られることがあります。ワクチン接種の日には、過度にスケジュールを詰め込まないように心掛けることが重要です。これらの症状は通常、数日以内に改善することが確認されていますが、無理をしないことが肝要です。

ワクチン接種後の副反応は、通常24時間以内に現れるとされています。接種当日は激しい運動を控え、安静に過ごすことが推奨されます。また、入浴は問題ありませんが、注射部位を強く擦らないように気を付けてください。

FAQ

インフルエンザワクチンを打つべき時期は?

インフルエンザは一般的に11月頃から患者数が増加し始めます。毎年のピークは通常、年明けの1月から2月にかけて訪れます。 この時期に抗体の量が最大になることを考慮すると、11月下旬から12月中にワクチン接種を完了させることが望ましいといえます。

ワクチンを受けておけばインフルエンザやコロナにかかりませんか?

インフルエンザワクチンや新型コロナウイルスワクチンを接種しても、完全に感染を防ぐことはできません。しかし、発症を防ぐ効果は60~80%とされており、定期的な手洗いやうがいなどの予防策と併せてワクチンを接種することで、インフルエンザにかかるリスクを大幅に低減できると考えられます。

妊婦はインフルエンザワクチンを受けられますか?

妊娠中の方に対してもワクチンの効果が確認されており、接種が推奨されています。インフルエンザワクチンはウイルスを不活化したものであり、接種によって体内でウイルスが増殖することはなく、胎児への影響もありません。 ただし、妊娠中は通常の身体状態とは異なるため、かかりつけの医師に相談することが重要です。また、授乳中の方もインフルエンザワクチンを接種することが可能であり、母乳にワクチンが移行することはありません。

インフルエンザにすでにかかっていても、ワクチンを接種した方がいい?

インフルエンザに一度感染した場合でも、同じシーズン内に再度感染することがあるため、ワクチン接種は有効です。インフルエンザウイルスは毎年異なる型が流行します。 このため、ワクチンは流行の予測に基づいて製造されています。予測されていない型のインフルエンザに感染した場合でも、ワクチンを接種することで他の型のインフルエンザに対する感染を防ぐことができます。

卵アレルギーですがワクチンを打てますか?

卵アレルギーの方は注意が必要です。インフルエンザワクチンは卵白を使用して培養しているため、卵アレルギーの方はワクチンに対してアレルギー反応を示すことがあります。ただし、必ずしも卵アレルギーがあるからワクチンを接種できないというわけではないため、かかりつけ医にご相談ください。

毎年打たなくてはいけないの?

インフルエンザの型には数種類あり、どれが流行するかはわかりません。毎年5~6月頃にWHOの予測、また日本国内での流行状況などを考慮してその年のインフルエンザワクチンが決定されます。また、ワクチンの抗体価が約5~6ヵ月で低下するため、毎年打つ必要があるのです。

インフルエンザとコロナのワクチンは同時接種できますか?

インフルエンザとコロナのワクチンは同時に接種することも可能です。
ご来院時に御希望をお伝えください。

インフルエンザとコロナのワクチンの料金を教えてください

2024年10月4日金曜日から接種を開始致します。

・インフルエンザワクチン
料金   3,500円(税抜き)
西宮市在住の65歳以上の方は1,500円になります。
※当院でのインフルエンンザワクチン接種は中学1年生以上を対象とさせていただきます。

・コロナワクチン
料金16,000円(税抜き)
西宮市在住の65歳以上の方は3,260円になります。
※当院でのコロナワクチン接種は高校1年生以上を対象とさせていただきます。

インフルエンザとコロナのワクチン接種に予約は必要ですか?

当院ではワクチン接種をご希望の方は予約は必要ありませんので直接ご来院ください。

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